e5ラボ
ニュース

EV船開発、海運サービス会社「株式会社e5 ラボ」発足へ

船の電動化に対する動きも活発化しそうです。8月6日、EV船の開発・海運サービス会社「株式会社e5(イーファイブ)ラボ」が設立されました。海運会社の旭タンカー・商船三井・三菱商事・エクセノヤマミズの4社が、EV船の開発やEV船を中心とした新しい海運インフラサービスの構築に向けた戦略的提携に合意した形です。

海運課題の解決へ挑む

海運会社として4社それぞれが持つ強みやノウハウ、技術を生かし、以下の課題に取り組み、さらなる発展や貢献を目指すとしています。

【e5ラボが取り組む7つの課題】
1. 船舶の電動化により温室効果ガスの排出を抑制し、気候変動の課題に取り組む
2. 船内通信環境の改善により職場環境を改善し、船員不足の課題に取り組む
高度なセンサー技術の活用により、高齢化した船舶を安全に運航するための保守管理に取り組む
3. 自動化技術やビッグデータを活用して陸上から船員の業務を支援し、船舶の安全・安心・効率運航に取り組む
4. 造船業、舶用機器メーカー、船主、オペレーター、荷主といった海運に関わるステークホルダーにEV船プラットフォームを提供し、船舶の標準化等を通じて持続的な成長モデルの構築支援に取り組む
5. 次世代技術の標準規格を提供し、実用・普及に向けた速やかな社会実装の課題に取り組む
6. 大容量蓄電池を活用し、災害時の緊急電力供給など、地域社会のBCPへの貢献に取り組む

https://www.mol.co.jp/pr/2019/19059.html

海上輸送を含めた船舶による温室効果ガスの排出は莫大な量です。年々輸送需要も増しており、今後の海上輸送需要は増加傾向にあると考えられます。CO2の排出量もさらに増加すると予測される中、温室効果ガスの排出をEV化によって抑制されるとあって、環境面での大きな期待もできそうです。

日本初のEV船

e5ラボが開発を進めているEVタンカーは世界初のEVタンカー。日本初のEV船でもあり、100%完全電池推進となります。大容量のバッテリーシステムを搭載したこのタンカーでは、CO2などの排出ガスが0なのはもちろんのこと、振動やノイズも0となり、環境面だけでなく快適性も向上することが予想されます。

また、EV化によるスペース拡大により船員の方の居住スペースも従来のタンカーに比べ広く快適な作りになるとみられます。今後タンカーだけでなく客船に関してもEV化が進めば、スペースの拡大により更なる乗員を見込め、振動やノイズが大幅に削減されることから、より快適な船旅も楽しむことができることでしょう。EV化による恩恵は環境面だけでなく、私たちの快適な暮らしにも一役買ってくれそうです。

e5ラボでは2021年半ばまでに、東京湾内で運行される内港タンカーをEV化することを目指しています。

参考:ゼロエミッションEV船の開発・普及促進に向けて戦略的提携に合意し、共同出資会社設立(商船三井)
画像引用:公式チャンネル「e5 Project